70歳代の女性。胸腺悪性腫瘍の手術後に胸膜播種が認められ、抗がん剤治療などを経て、イベルメクチンとメベンダゾールの内服を開始した症例をご紹介します。
これまでの治療経過
胸腺悪性腫瘍に対して手術を受けましたが、術後約2年で胸膜播種が認められました。
その後、抗がん剤治療を行い、さらに分子標的薬による治療を開始しました。しかし、副作用が非常に強く、分子標的薬は約2か月で中止となりました。
以降、抗がん剤による治療は行っていません。
イベルメクチン等の内服開始後の経過
分子標的薬の中止後、イベルメクチンとメベンダゾールの内服を開始しました。
内服開始から約10か月が経過していますが、定期的な血液検査、胸部レントゲン検査、CT検査による経過観察では、胸膜播種は残存しているものの、明らかな病状の進行は確認されていません。
食欲も保たれ、全身状態は比較的安定しており、これまでの日常生活を維持できています。
本症例について
本症例では、抗がん剤や分子標的薬による治療を中止した後、約10か月間にわたって病状の進行が確認されず、日常生活を維持できています。
ただし、この経過がイベルメクチンやメベンダゾールの作用によるものかどうかは明らかではありません。過去の治療の影響や病気自体の経過なども考慮する必要があります。
イベルメクチンおよびメベンダゾールは、がんに対する有効性が確立された標準治療薬ではありません。
今後も画像検査や血液検査などによる経過観察を継続し、病状の変化を慎重に確認していく必要があります。
※本記事は個別の症例経過を紹介するものであり、薬剤の有効性を証明するものではありません。また、標準治療の中止や変更を推奨するものではありません。





